読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

【舞台探訪】『いなり、こんこん、恋いろは。』(原作):第2巻 第7話

舞台探訪: いなり、こんこん、恋いろは。

ヤングエースで連載中の漫画いなり、こんこん、恋いろは。』(著者:よしだもろへの舞台探訪の記事です。

この作品は京都市内が舞台ということで、登場人物の名前も主人公の伏見いなりを筆頭に、丹波橋くん、墨染さんと、京阪電車の沿線各駅の名前から採られており、その昔、丹波橋駅の界隈に住んでいたことのある私にとっては、どれも馴染み深い身近な名前ばかりでそれだけで親近感が湧いてきます*1


本作で描かれている舞台背景ですが、本稿執筆時の2011年7月時点で刊行されているコミックス1~2巻に登場する範囲では、伏見稲荷大社、京阪祇園四条駅出口、丸井(=旧阪急百貨店河原町店)、四条木屋町付近、八坂神社、マクドナルドなど、四条大橋を中心とする各所が確認できます。決して詳細に描き込まれている訳ではありませんが、ポイントとなる建築物や看板がほぼそのまま出てくるので、場所を特定するのは比較的容易でしょう。


では早速取材してきた写真を何枚かご紹介します。会社帰りということで、四条大橋界隈が登場する第7話に限定しています。アニメと違って16:9のアスペクト比固定とはいかないため、やや乱雑な画面構成になりますがご容赦下さい。

当記事に掲載した『いなり、こんこん、恋いろは。』の画像は、著作権法32条に定める比較研究を目的としての引用であり、当該画像の著作権は全て「よしだもろへ角川書店」に帰属します。


■探訪写真
MAP


より大きな地図で いなり、こんこん、恋いろは。 を表示

地図は縮小表示していますので、必要に応じて上記の”より大きな地図で~”の後のリンク先をクリックして拡大して下さい。ブラウザがIEなら、アンカー上でマウスを右クリックして<新しいウィンドウで開く>を選択頂ければ、別ウィンドウが開くので便利かと思います。


第2巻 第7話
No.1 京都四条大橋界隈(2011/07/06撮影)。
・このカットは川端通りを東に渡って、京阪祇園四条駅越しに北京料理の「東華菜館」を眺めたカットです。キャプには東向きに進む市バスと右折する車の姿が描かれているので、すぐに分かるでしょう。


東華菜館は『けいおん!』でお馴染みの旧豊郷小学校と同じく、ヴォーリズ氏の設計によるスパニッシュ・バロック様式の洋館で、豪奢極まりないエントランスのファサードと、日本最古のエレベーターは一見の価値ありです。料理の値段もリーズナブルなので、京都見物の合間にお時間があるようでしたら建物の見物がてら是非お越し下さい。


No.2 四条大橋の北側歩道から北方向を臨む(2011/07/06撮影)。


No.3 No.2とほぼ同じ場所から南西方向を見た図。キャプの右端にある「西草菜館」は先の「東華菜館」の看板(2011/07/06撮影)。


No.4 寺町通のGAMERSへの入口エレベータ前(2011/07/06撮影)。


No.5 四条通沿いのマクドナルド入口(2011/07/06撮影)。
四条河原町近辺にはマクドナルドが2軒あるのですが、表からレジ・カウンターが見えるのは寺町通り寄りの店舗の方だけです(もう一軒の四条木屋町店は地下の階段を降りるため、表からは見えない)。ただし若干外見が違っているため、元の店舗はあくまで参考程度に用いられているのかもしれません。


No.6 店舗内の光景1(2011/07/07撮影)
・No.5の入口だけでは本当にこの店で良いのかどうかの判断がつきません。本日実際に行ってみて、店内2階の壁にキャプと同じ形状のオブジェを発見したので、一応特定完了と判断します。ただしソファの配置は合致しません。またNo.7のトイレもソファーの角度とは合いません。店内は客が多かったので満足の出来る撮影環境を確保できませんでした。以下のNo.6の写真は暫定版ということで。


No.7 店舗内の光景2(未撮影)

・No.6の調査で場所は同店の2階で間違いないことが分かりました(トイレがあるのも2階のみです。ただしキャプとは形状がかなり異なる)。今回(7/7)は店内の人の数が多かったことから、このカットは写真を撮っていません。別のタイミングを見てチャレンジします。


No.8 四条通木屋町角の辺りから丸井を眺めた風景(阪急河原町駅の地下連絡への連絡口付近)(2011/07/06撮影)。


No.9 四条通木屋町西入ルの辺りから丸井と高島屋を見た風景(2011/07/06撮影)。

No.8と9は少し説明が必要でしょう。No.9ではっきりとロゴが描かれている阪急百貨店河原町店は、実は2010年8月をもって閉店しました。その後、2011年6月に新たに丸井となってリニューアル・オープンしたばかりです。そのため、特徴的な「Hankyu」の筆記体のロゴも今は無く、代わりに「○|○|」の4文字が壁面を飾っています。

閉店直前の在りし日の阪急百貨店河原町店(2010年8月5日撮影)


No.10 四条通りの南側歩道から北向きに見た光景)(2011/07/06撮影)。
・「うか」の兄である「おおとしのかみ(=変態w)」が立つ街灯の位置は、厳密にはもう少し建物の上部でないといけないのですが、これ以上、アングルを緻密に合わせようとすると車道に踏み出すことになるので危険です。やめましょう(四条通の交通量をナメてはいけない)。


No.11 【暫定】四条通木屋町の南側歩道から東向きに見た風景(2011/07/06撮影)。
・No.10との連続性から考えると、四条通木屋町の南側歩道から東向きに見た風景で正解だと思うのですが、完全に合致するには至っていません。左側の特徴的な建物が先日閉店した「フジヤ」のレストランの建物に似ていることと、キャプを拡大してみると「FUJITA」という文字が見えるので、ほぼ間違いないとは思うのですが・・・。


No.12 再び四条通川端へ戻って、京阪祇園四条駅へと降りるところ)(2011/07/06撮影)。
・写真は四条大橋の南側から横断歩道越しに北方向を見たもの。右側の建物に改変の跡が見られる。


今回の取材はここまです。

その他の主要な舞台としては、主人公のいなりの家の近くの神社として伏見稲荷大社が登場します。ただし本殿がリアルに描かれている訳ではなく、専ら鳥居周辺のみなので、実際の風景をどこまで参考にしているかは不明です。これは後日、現地で確認してみます。同様にいなりの自宅周辺の背景についても今のところは不明です。


作者のよしだもろへさん(女性)はどうやら今も京都にお住まいのようで、後書きにも「地元なので取材が楽だった」と書いてあり、この先も京阪沿線の風景が出てくる可能性は大です。また地元出身だけあって、登場人物達の会話が自然な関西弁であることも、関西ネイティブの自分にとって、身体がむず痒くなるようなことなく安心して読める大事な要素です。これはポイントが高いです*2。この作品がアニメ化されるようなことがあれば、主要な声優さんはネイティブの人で固めてほしいところです。


次回は四条河原町周辺の撮り残し分の回収と、伏見稲荷周辺の調査を予定しています。


(2011/07/06 記)

【舞台探訪・聖地巡礼の心得】
舞台として描かれる場所は一般市民の生活空間であることが多いため、現地訪問に当たっては、以下の各項目にくれぐれもご留意下さい。マナーと心配りをお忘れなく!

1.近隣住民の方々の迷惑となるような行動は慎むこと。
2.プライバシーの侵害となるような行為はしないこと。
3.学校や個人宅に無断で侵入しないこと。
4.撮影時の道路への飛び出しなど危険な行為はしないこと。
5.撮影が許可されていない場所の撮影はしないこと。迷った場合は関係者に撮影可否の判断を求めること。

*1:藤森や深草が出て来ないなと思っていたら、学校の名前が藤草中学でした。

*2:関西弁に馴染みのない地方出身の作者さんが書かれる漫画や小説の中には、大阪弁広島弁の区別すらついていないようなひどい代物もありますので…。関西弁の中でも大阪弁神戸弁・京都弁は別物。更に言えば、大阪弁北摂地域と泉南とではかなり違いがありますし、同じミナミでも船場辺りはまた違うなどと意外と複雑です。