【レポート】洲本オリオンで『映画けいおん!』を観てきたの記

4/14(土)~5/4(金)まで『映画けいおん!』のデジタル上映が淡路島の洲本である!との情報を聞きつけ、上映初日にはるばる京都から明石海峡大橋を渡ってやって参りました。


上映館である「洲本オリオン」さんは、今や淡路島に一軒しか残っていない島内唯一の映画館です。


【補記】その後、2013年(平成25年)10月5日をもって閉館されました。ただし、ホール・公民館・学校などでの出張上映や劇場貸し切りでのイベント等の貸し館は続けていらっしゃいます(公式サイト)。




ここは戦後間もない頃、浄瑠璃小屋として誕生し、後に洋画専門の映画館として大層活況を呈したそうです。しかし時代の流れと共に集客も減り、島内に17軒あった映画館も遂に「洲本オリオン」さんを残すのみとなってしまい、一時は廃業も考えられたそうですが、これまで支えてくれたお客さんに何か恩返しがしたいということで、昨年、心機一転し、採算度外視の上でデジタル上映の機材を導入して劇場をリニューアルされました。

この劇場が歩んだ歴史やここに至った経緯については、以下のTVのニュースで詳しく紹介されています。上述の私の文章もこの映像を参考にさせて頂きました。
■2012年4月4日 サンテレビ NEWS PORT(21:30〜):洲本オリオンの特集■


指定席なし入替なしの昔ながらの上映方式。切符売場も売店も上映もすべて家族経営ののんびりした空気が漂います。


ロビーには机と椅子が無造作におかれ、売店で販売しているカップ麺を食べる人向けに用意されているのでしょうか、なぜかガスコンロが置いてあります。


劇場に入る扉を開けると目の前に遮光幕が掛けられていて、それを掻き分けるようにして中に入ります。そういえば昔の映画館はどこもこんな感じでした。とても懐かしい気分にさせられます。


公開初日の土曜日14:00からの上映回は、私を含めて観客はせいぜい10名程度。お世辞にも大入りとは言えません。しかしそのデジタル上映のクオリティの高さは特筆すべきものでした。シネコンで観るのと全く変わりません。ダイナミックな音響も申し分ないものでした。ロードショーの期間を終え、もうデジタル上映の劇場で『映画けいおん!』を鑑賞する機会はないだろうと思っていた私にとって、これはまさに望外の喜びでした。


結局、この日は2回連続で鑑賞させて頂きました。入替制のシネコンに慣れた身には何だか申し訳ないような気がしたので、売店で(既に所有していますが)パンフレットとペットボトルのお茶とお菓子を幾つか購入させて頂きました。

帰路、街中でこんな看板を見つけました。この風情が堪らないですね。


いつまでも末永く「町の映画館」として頑張って営業を続けて頂きたいと思いました。
いい映画館です。


また次の週末に来ます。


(2012/04/15 記)



行ってきました。今日もまた。
勿論、劇場に何か変化がある訳もなく今日も淡々と上映されていましたが、前回鑑賞時に気になっていて、今回再訪して確認できた「あること」について書いておきます。


洲本オリオンさんでは、上映の合間の休憩時間にずっと同じ曲をBGMに流し続けていらっしゃいます。聞き覚えのある日本人の男性ボーカルで曲名を知りたかったので、今回歌詞を聞き取って調べてみました。以下の曲です。


待ち合わせ / 馬場俊英

この曲が館主の好みなのか、何か意図があってのものなのか、『映画けいおん!』上映終了後の次の映画でも休憩時間はこの曲がリピートされ続けるのか…。機会があれば一度伺ってみたいような気がします。


あと4/14(土)撮影の写真で、劇場内の出入口横の壁に立て掛けてあった大きな段ボール箱の中身はこれでした↓ でかい。


(2012/04/21 追記)



5/4(金)洲本オリオンでの『映画けいおん!』上映最終日。前日から淡路島入りして鑑賞していたので、これで洲本オリオンには4度目の入館。最終日とあって上映終了後、客電が点くなり拍手が起こって「ブラボー!」と声を上げているお客さんがいました。


帰りがけ、洲本オリオンの館主の方から声を掛けられて、びっくりしながらも少しお喋り。


館主 「もう何回目ですかって声掛けるのもなんかと思いましたけど、今日が最後の上映なんでねぇ(笑)」
私  「はは、そうですか。今日で・・・えっと4回目ですね」


・・・・・・嘘です、7回目でした。個人的には通算65回目の鑑賞でした。
おかげさまで良い思い出ができました。本当にありがとうございました。


(2012/05/04 追記)