【レポート】第17回アニメーション神戸:『映画けいおん!』作品賞授賞式!

先週末の12/2(日)、神戸国際会議場メインホールにて「第17回アニメーション神戸」が開催されました。以下の記事は、同イベントにおいて作品賞・劇場部門を受賞した映画けいおん!』の授賞式に特化した記事です。他の作品の賞には殆ど触れませんのであらかじめご了承下さい。


●作品賞・劇場部門 『映画けいおん!
アニメーション神戸」は阪神淡路大震災の翌年から始められた神戸市主催のイベントで、地方自治体が開催するアニメ関連のイベントでは国内で最長最古のものです。毎年、一般公募の中から優秀作品を選ぶアワードと、商業作品に贈られる作品賞・個人賞・特別賞・主題歌賞などの授賞式の二部構成で執り行われており、今年の第17回では『映画けいおん!』が作品賞・劇場部門を受賞しました(当日の授賞式の概要受賞者・受賞作品についてはリンク先をご参照下さい)。

当日の入場券。事前応募による抽選でした。


イベントは第1部と第2部トータルで約4時間30分に及ぶ長丁場で、途中にゲストを招いてのトークショーなどを挟みつつ、最後まで飽きさせない工夫が随所に凝らされていました。これ自体、大変面白いイベントなのですが、主眼に置かれているのはアニメーションや映像産業に関わる次代のクリエイターの人材発掘・支援であり、優秀な制作団体や個人に対する奨励・振興にあります。それは過去の受賞者・受賞作品の顔ぶれを見ればたちどころに頷けるもので、その後、頭角を現すことになるクリエイターやアニメ史に残る作品名がずらりと並んでおり、「アニメーション神戸」における歴代審査員の先見の明を示すものと言えます。そういう意味では業界内でも大きな価値を持つ賞と考えて差し支えないでしょう。


その賞を『けいおん!』は過去2回受賞しています(第14回主題歌賞:『Don't say "lazy"』(2009年)、第15回作品賞・テレビ部門:『けいおん!!』(2010年))。そして今年、『映画けいおん!』の作品賞・劇場部門の受賞をもって、同一作品としては3度目の栄誉に輝いた訳です。


当日会場で配布されたパンフレットの表紙と本文です。
※画像をクリックして「オリジナルサイズを表示」を選択すれば拡大してご覧になれます。


その授賞式に参列するためにこの日、私は京都から神戸まで出向いた訳ですが、実は参加にはもうひとつ大きな目的がありました。
けいおん!』という傑作を世に送り出した京都アニメーション山田尚子監督、並びに制作に関わったスタッフの方々に祝福と感謝の想いを届けるため、事前に有志で会場ロビーと楽屋に花を贈る手配をしていました。その様子を見るためです。


●花を贈る
山田監督と制作スタッフの皆様に向けて花を贈る・・・。この企画の発端は2年前に遡ります。


以前からTwitterやブログ等で『けいおん!』の情報をいち早く発信し、作品考察の鋭い論客としても知られる超記憶術先生(ブログURL:http://priority1.blog51.fc2.com/ )が発起人となり、Twitterで賛同者を呼びかけて「放課後フラワータイム(以下、HFT)」の名義で活動を始めました。この企画は、横浜アリーナで開催された『けいおん!』ライブイベント~レッツゴー!~(2009/12/30)に参加された際に、会場のロビーがあまりに殺風景であることに気付いたことがきっかけで発案されたと伺っています。


その後、
TBSアニメフェスタ文京シビックホール(2010/8/7-8)
・第15回アニメーション神戸:神戸国際会議場(2010/11/28)
・『けいおん!!』ライブイベント~Come with Me!!~:さいたまスーパーアリーナ(2011/2/20)

の3回、会場ロビーにはスタンド付きの花、楽屋へはアレンジメントの花をそれぞれお贈りすることが出来ました。


2年前の「第15回アニメーション神戸」で『けいおん!!』が作品賞・テレビ部門を受賞したその日、私は今回と同じく神戸国際会議場の会場にいました。会場ロビーのホール入口にあった一輪のスタンド花。勿論、HFTが贈ったものです。そこに目が留まった瞬間、無機的な印象のある会議場のロビーがたちどころに華やかな空気に満たされるのを感じました。たった一基のスタンド花がそこにあるだけで、これほどまでに周囲の雰囲気を変えてしまうのかと(自分で出資しておきながら)心底感嘆しました。


そしてこの日の授賞式の檀上で私は初めて山田尚子監督の御姿を拝見しました。登壇された監督はとても小柄で華奢な方で、こんな可愛らしい人があの作品を手掛けた本人だったのかと驚いたことを覚えています。人を見かけで判断してはならないと頭では理解しているものの、見た目の印象がどこか唯と似ていたこともあって、新人でありながら『けいおん!』を特大クラスのヒット作に導いた凄腕の監督という印象があっさり崩れてしまいました。作品世界をそのまま体現している、唯が目の前にいる、とさえ思ったものです。


「作品賞・テレビ部門」の表彰状と楯を授与された後の監督のスピーチはごく短いものでしたが、その言葉は一生忘れられないものでした。


山田 「ただいま紹介にあずかりました山田尚子です。はじめまして。えーっと・・・アニメーション神戸作品賞という大変大きな賞を頂いた『けいおん!!』なんですけども、あの、そうですね・・・あ、さっきロビーになんかお花が届いてて、思わず写真撮影してきました。ありがとうございます。・・・細田監督も武本監督も仰ってた通り、アニメーションは沢山の人間が携わって大事に作っていて、なので沢山関わったスタッフの顔をひとりひとり思い出しながら今この場に立たせて頂いているんですけれども、『けいおん!!』は大きな闘いがある訳でもなく、あの、中身はあったと思ってるんです(笑)。なので、その辺をじっくりあったかくスタッフみんなで力を合わせて優しく描き切ったかと思っているんですけれども。とてもみんな大切に思っている作品なので、今回の賞をとてもありがたく思っております。ありがとうございました」


思いもよらなかった山田監督からの花への謝辞の言葉。客席にいた私はその時、一瞬信じられないという想いを抱くと同時に心の中で快哉を叫んでいました。「思いよ 届け」とは放課後ティータイムの"U&I"の歌詞の一部ですが、花を贈るという行為は人に想いを伝える行為であり、それは時に憧れの人にまで届けることが出来るのだという事実に感動を覚えました*1


●再び、花を贈る
それから2年の歳月が流れました。
「第17回アニメーション神戸」の開催日2012年12月2日は、奇しくも『映画けいおん!』の公開日2011年12月3日*2から丸1年の締め括りの日に当たります。丁度ひとつのサイクルが完結するかのような節目のこの日に授賞式が行われるというのも何かの縁かもしれません。


会場は入場順の自由席のため、開場1時間30分前の11:00頃に現地入りして様子を見ることにしました。この時点で当日券と招待券(事前抽選による入場券を持った人)の列が各々20名程度ずつ。これなら良席を確保できそうだと招待券の並びの最後尾につきます。

ポートライナー「市民広場」駅から国際会議場へ向かう陸橋の途中

神戸国際会議場メインホール、11:00頃の様子です。まだまだ人影も少なく寒さが身に沁みます。

ホールへの入口。この写真の左上中央寄りにあるテーブルの右側にスタンド花が立つはずですが、この時点ではまだありません。


ほどなく東京から授賞式を見るために駆けつけられたHFT主催者の超記憶術先生と同じくHFTメンバーのあずま鑑さんをお迎えして3人でダベりつつ、時折、会場横の広場に並んだ痛車*3の写真を撮ったりしながら、ひたすら寒さを耐え忍び待つこと1時間弱。


会場そばの広場には、このように痛車がズラリと並んでいました。コスプレの受付もやっていました。


12:00を回りました。予定ではそろそろ花が届くはずの時刻です。でも来る気配がありません。
3人とも口には出しませんが段々不安に駆られてきます。何か手違いでもあったのか、途中で大渋滞に巻き込まれでもしたのか・・・。発送元の花屋(三宮)に電話すると「既に配達に出ています」との返事。そう言っておいて実は今から出るつもりでは、いやまさかそんな蕎麦屋の出前じゃあるまいし・・・などと疑心暗鬼は膨らむ一方。こういう時は得てして連鎖的に良くないことばかり考えるもので、「そもそも山田監督は、今日本当に来るのだろうか?新作も控えて多忙だろうし、代理の人が来るのでは・・・*4などと最悪の妄想まで頭を駆け巡る始末。


開場時刻の12:30になりました。花はまだ届きません。会場内への扉が開き、待機列が前方からロビーへと動き始めます。間に合わなかったか・・・・・・と腹をくくったその時、列に並んだ私達の真横をすーっと通り過ぎてゆく大輪の花2輪!「あああっ!」と思わず声が漏れます。
「間に合ったー!!!」

列の横をすーっと通り過ぎていく花。おおお。


まさにギリギリのタイミングでの到着でした。
それまでの緊張が解け思わず脱力してしまいそうになる一瞬でしたが、席取りのためにはここで安穏としていられません。ロビーの受付で入場証を手渡しパンフを受け取って、今まさに立て掛けられようとしているスタンド花を尻目に一目散にホール内に駆け込みます。そして確保できたのは、前から8列目のO列19番席。ホール前方のやや右寄りで、近すぎず遠すぎず、また前席の人の頭も気にならない角度の良位置です。隣2席も同時確保して3人並びでの観覧となりました。


さて、散々ヤキモキしながら待ちわびたスタンド花がこちらです。ロビーに撮影不可の看板が随所に立てられていた*5ので念のため、花を贈ったチームの者ですと申し出たところ、快く許可を頂いたので遠慮なく撮影させて頂きました。





HFTでお贈りしたスタンド花。映画EDの象徴とも言える白薔薇の周囲をハート型の赤薔薇が囲みます。


映画けいおん!』のエンディングで登場した白薔薇をモチーフに周囲を赤薔薇のハートマークで囲むという素敵なデザインです。無機的で殺風景だったロビーが急に華やかな色と香りに満たされました。もう1つのアレンジメントの花は楽屋の方に届けられたのでここにはありません。


席に戻って周囲を見回すと、列待機していた時はあまり多くないなと思っていた観客数がみるみる増えていき、気が付けばほぼ満席になっています。そして中央ブロックの最前列から3列目までの座席の背に関係者席であることを示す名札が掛けられていることに気付きました。1列目には大地丙太郎監督 *6、作詞家の畑亜貴さん *7、声優の大坪由佳さん *8、作詞作編曲家/音楽プロデューサーの上松範康さん*9など錚々たる名前が並んでいます。


山田尚子監督の席はと見れば、同じ1列目のポニーキャニオンのプロデューサー川原陽子さんとサンジゲン代表取締役社長の松浦裕暁さんとの間にありました。丁度私の席から7列前の同じ19番の席です。山田監督の席がちゃんと用意されている!!監督来ないのでは・・・?という懸念もこれで一掃されました。もう何の不安もありません。
13:00になりました。いよいよ開演です。


●授賞式
ここからの流れは先にリンクした授賞式の概要受賞者・受賞作品でご確認下さい。以下、『映画けいおん!』の授賞場面のみご紹介します。


第1部の一般公募作品のアワードの後、15分の休憩を挟んで第2部の授賞式が始まる直前、ステージに向かって右側中央の入口から関係者が入場してきました。そこに山田監督の姿がありました*10


場内暗転。第2部の司会はラジオ関西岩崎和夫アナウンサーとアシスタントの南かおりさん*11が務められます。
「個人賞」(音楽プロデューサー/作詞・作編曲家 上松範康氏)と「特別賞」(株式会社サンジゲン)の授賞式の後、いよいよ「作品賞・劇場部門」の発表です。


岩崎アナの「作品賞・劇場部門を受賞されたのは『映画けいおん!』です」の声に続いて、ステージに設置されたスクリーンに映画のオープニングが映し出されます。ノンクレジットではなく映画のシーンそのままです。OPテーマ『いちばんいっぱい』が流れ、ラストに「監督 山田尚子」のクレジットが表示された後、「それでは監督を務められました山田尚子様、ステージ中央までお越し下さい!」のアナウンスと共に客席最前列に座る山田監督にスポットライトが当たります。まばゆい光を浴びてステージへと登壇される監督。


白のカーディガンの下には青白の縦のストライプのシャツ、裾を折ったジーンズに10cm以上はありそうなハイヒール。左の耳には3cm四方程度のティーポットの形をした耳飾り。小柄な監督がヒールの高い靴を履いてステージ中央のマイクまでとことこ歩いていく様子は、ブラウンのショートカットと相俟って唯の実物を見ているような気分になってきます。2年前に受けた印象と変わりません。


受賞理由のコメントは、当初はアニメーション神戸審査委員の一人であるコンテンツメディアプロデューサーの櫻井孝昌さんが発表される予定だったのですが、今日は代理で神戸市情報化推進部長の鹿野靖雄さんが述べられるとのこと。ステージ右側の演壇から中央マイク前の山田監督へ向かって話しかけられます。


鹿野 「おめでとうございます。本来は櫻井さんが受賞理由をお話しされる予定だったんですが、今どういう訳か、モスクワの方に行ってらっしゃるんですね。一応メッセージ(映像)をもらっていて、この後、見て頂くんですけど、あまりにもくだらないので(笑)、私から補足をさせて頂きます。『けいおん!』は第14回の「主題歌賞」、第15回の「作品賞・テレビ部門」を受賞され、今回「作品賞・劇場部門」を受賞されたということでアニメーション神戸三冠王となられました。この作品の魅力は「心地よいゆるさ」だと思っています。あらゆる世代に共通する誰でも経験しそうでいてしていない、我々の世代であればノスタルジックな想いにさせられるような淡い情景が描かれていて心地よさに包まれる、そういう作品でした。特に劇場版は、ともすれば情緒過多になりがちな卒業もクールに描きながら胸をキュンとさせる瑞々しいまでの質感を持ち、またロンドンの街並みの緻密な描写などとも相まって今回の受賞となりました。ゆるいけれど繊細で心地よいコミュニケーションは、今のどこかギスギスした世相へのアンチテーゼとなっているように思います。最後になりましたが監督には是非、神戸の街を描いて頂けたらなと思っております」*12


ここで、現在モスクワで「ジャパン・ポップカルチャー・フェスティバル」というイベントに出席中の櫻井さんのビデオメッセージが映し出されます。山田監督も鹿野さんのいる右側の演壇まで移動して一緒に見ます。ビデオ映像には15人くらいのロシア人の若いモデルの女性陣(日本のファッションを着るのだとか)に囲まれた櫻井氏の姿。作品賞受賞の祝辞を述べた後、ここロシアでも『けいおん!』は大人気なんですよと言ってから、「けいおん!好きなひとー!」との呼び掛けに「ケイオンダイスキー!」と両手の指でハートマークを作って応えるロシア美女軍団。場内大受けの中、山田監督にもかなり受けていました。両の手のひらを広げてぱたぱたと叩く様子が唯にそっくりです。


続いて表彰状の授与のためにステージ中央に戻った山田監督。ステージ左袖から矢田神戸市長が登場し、表彰状と楯が授与されます。去り際に山田監督の背丈に合わせてマイクスタンドの位置を下げて行かれた矢田市長に、司会の南かおりさんから「優しいですね。素敵、矢田市長」の声が(笑)。


そして、山田監督の授賞のコメントです。


山田 「はじめまして、山田尚子です。2年前にこちらのテレビ部門賞を頂戴しておりまして、その時にまさか『けいおん!』が映画になって、しかもまた同じアニメーション神戸で賞をいただけるとは思ってもいませんでしたので本当に嬉しく思っております。ありがとうございます。今、このようにたまたま私が代表として賞を頂きましたけれど、原作者のかきふらい先生をはじめとして、携わってくれたスタッフ、キャストのみんな、応援して下さったファンの皆様の賞だと思います。おめでとうございます(場内笑い)。あ、2年前にいただいたんですけど、お花の方もまたいただいちゃったのでありがとうございます。写真も撮らせていただきました


受賞コメントの最後の最後に、2年前と同じく花のプレゼントへの謝辞を頂きました。
これには多少の伏線があって、先々月、超記憶術先生がグラスゴーのイベントへ参加されて山田監督に挨拶された際に、2年前のアニメーション神戸で花をお贈りした当の主催者であることを伝えられたそうで、そうした経緯もあって山田監督の記憶も新たになっていたのだと思います。すべてが報われたと思えた瞬間でした。


その後、授賞式は「作品賞・テレビ部門」(ゆるゆり)、「ネットワーク部門作品賞」(おさわり探偵 なめこ栽培キット)、「主題歌賞」(太陽曰く燃えよカオス)と続いて無事に終了。


最後にステージ上で受賞者全員による記念撮影が行われました。客席へ向き合うような形で檀上にパイプ椅子が並べられ、関係者全員がステージに上がってきて順に座っていきます *13。プレス関係者が撮影のために客席側通路に集まってきます。山田監督は前列中央。矢田市長の右隣です。かなり緊張されているのか時折、唇をきゅっと固く結ぶような仕草が見られます。「こちらへ笑顔下さい!」というカメラマンの声に作り笑顔は見せなかったものの、隣席の矢田市長に挨拶する際には満面の笑みを浮かべていらっしゃいました。
撮影終了後、受賞関係者はステージを降り、入場した時と同じホール右側の扉から退場されました*14


「第17回アニメーション神戸」はこの後、個人賞を受賞された上松範康さん、主題歌賞を受賞された「太陽曰く燃えよカオス」の作詞・作曲・歌唱コンビの畑亜貴さん、田中秀和さん、大坪由佳さんのトークショーを経て、実行委員会委員長である声優の神谷明さんの閉会の辞をもってお開きとなりました。時刻は17:40。外は小雨が降り出し既に真っ暗です。


そしてこの夜、東京に戻られる超記憶術先生とあずま鑑さんのお二人のお見送りを兼ねて、我々3人は新大阪でささやかな祝杯を上げました。
再び想いは届いたという感動を胸に抱いて。


●1,2,3はけいおん!
明けて12月3日。『映画けいおん!』上映一周年のこの日。ふと思い立って「MOVIX京都」に立ち寄ってみました。


けいおん!!』第13話に登場するこの劇場はファンにとっては「聖地」のひとつです。昨年の12月3日は前夜から劇場前に客が並び、グッズ売り場には朝から長蛇の列が出来ていましたが、この日の「MOVIX京都」はあの狂騒が嘘のように静かに落ち着いていました。




キャプは『けいおん!!』第13話より。2枚目以降の写真は2011/12/3の映画公開初日の様子。

上映1周年の2012/12/3のMOVIX京都。


そしてもうひとつの聖地「JEUGIA三条本店」へ。劇中では「10GIA」でお馴染みの店です。
楽器販売のフロアであるB1へ降りるエスカレーター横に、映画公開時のポスターが今も大切に掲示されていました。


JEUGIA三条本店。B1へ向かうエスカレーター横に今もポスターがありました。


この1年間、私の頭の中は寝ても覚めても『映画けいおん!』で埋め尽くされていました。
一時的な話題に消費され消えてゆく作品ではなく末永くファンに愛され続ける作品として、これから先も『けいおん!』は不朽の価値を持ち続けることでしょう。それは汲み尽くしてもなお尽きぬ魅力を湛えて今も私の前にあります。TV放映終了から2年。映画上映から1年経った今でもその想いに変わりはありません。そしてこれからも折りに触れて幾度も繰り返し観返していくことになるでしょう。


あらためて山田尚子監督と、この作品を作り出したスタッフ、キャストの皆さんに感謝の想いを伝えたいと思います。
大好きをありがとう、と。


(2012/12/6 記)

*1:「第15回アニメーション神戸」の一連のイベントの様子は、私が後日Twitterで流した内容を再編集したこちらの記事でご覧いただくことが出来ます。記事の中ほどには先の山田監督の発言の抄録と、末尾にはこの日にHFTがお贈りした花の写真が2枚掲載されています。

*2:「1,2,3はけいおん!」というキャッチコピーでした。

*3:当日イベントがあったようです。

*4:山田監督にとっては『けいおん!』以来の監督第2作『たまこまーけっと』の1月からの放映開始の告知と公式サイトリリースの発表があったばかりでした。

*5:ホール内の撮影不可の意味とのことでした

*6:代表作:おじゃる丸ギャグマンガ日和、ポヨポヨ観察日記、神様はじめました

*7:代表作:ハレ晴レユカイもってけ!セーラーふく太陽曰く燃えよカオス

*8:代表作:ゆるゆり(歳納京子役)

*9:代表作:「ETERNAL BLAZE水樹奈々)」(作・編曲)、うたの☆プリンスさまっ♪(音楽プロデューサー)、戦姫絶唱シンフォギア(原作)等

*10:この日の受賞者は全員、第2部からの参加です。

*11:お二人ともラジオ関西の長寿番組「青春ラジメニア」のパーソナリティーです。

*12:鹿野さんの発言だけでなく、この後に続く山田監督の発言部分も含めて、いずれも現地での書き取りによるものなので、細かい言い回しについては若干の違いがあると思います。大意ははずしていない筈ですが、その点はあらかじめご了承ください。

*13:こうやって見ていると山田監督の小柄な姿がひときわ目立ちます。ハイヒールを履いていても他の女性ゲストに比べて頭ひとつ小さいのです。『映画けいおん!』で唯たちが出会う英国人は皆大きく、巨人の国に迷い込んだような描写が随所で見られましたが、これはロケハン時の山田監督の実感を反映したものだろうと思います。映画公開前後の雑誌のインタビューでは、ホテルの扉の覗き穴から廊下を見ようとする律っちゃんが懸命に背伸びをする場面は実体験に基づくものであるとの発言がありました。

*14:降壇の際、ハイヒールで階段を踏み外すんじゃないかとヒヤヒヤさせられました。