京都アニメーションのTVアニメ「氷菓」(2012年4〜9月放映)の舞台探訪記事11本目。
いよいよラストです。今回は、
a.アルプス展望公園スカイパーク
→第18話:連峰は晴れているか
b.雑貨フラマン
→第21話:バレンタイン用の買い物をする店
c.高山駅南 花里跨線橋
→第21話:夕暮れ時のえると摩耶花の会話の場面
d.飛騨総社
→第21話:夜、里志が摩耶花に電話を掛ける神社
を取り上げます。
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■11 その他 Part2
a.アルプス展望公園スカイパーク
第18話
連峰は晴れていました。冠雪した乗鞍岳がはっきり見えます。
取材は2012年11月25日。この日はタクシーの運転手さんも「この時期、こんないい天気は地元でもなかなかないですよ、これから冬になりますからねぇ」と仰るほどの好天に恵まれた一日でした。
公園に到着すると、もうそこは見渡す限りの絶景です。
高山市街地と北アルプスの地図です。
穂高連峰です。少しアップで見てみます。
赤い矢印の山が槍ヶ岳ですね。初めて見ました。
この日は12:00過ぎに到着してから日が沈む16:30頃までずっとこの場所にいました。寒さに耐えて待ち続けたのは他でもありません・・・。
この1枚を撮りたかったからです。夕陽に赤く染まる北アルプスです。
画像をクリックすれば拡大版をご覧になれます。
この日はアマチュア・カメラマンも沢山来ており、雪の山肌が赤く染まる瞬間は、皆一様に言葉を失ったかのようにシャッターを切り続けていました。
陽はこの後すぐに沈み、山肌はみるみる内に元の白い雪色に戻っていきました。
b.雑貨フラマン
第21話
バレンタイン回で、えると摩耶花が買い物をする雑貨店ですが、実はこの店だけなぜか高山ではなく岐阜市内(長良橋の近く)にあります。
"flamant"(フラマン)とは、仏語でフラミンゴ(紅鶴)のことです。看板にイラストが描かれていますね。店内の様子はと言えば・・・
劇中ではこのように描かれていましたが、実際のフラマンさんの店内は、
このような具合で、似ているといえば似ているし違うといえば違うといった感じです。ともに2枚目のキャプと写真の棚が一致しているようには見えますが・・・。それよりも気になったのは、店内のあちこちに見られるロシア趣味でした。
お店のオーナー(女性)にお話を伺うと、「ロシアの文化が大好きで、いつか自分の店で扱ってみたかったんです」とのこと。店内の写真撮影を許可頂いたお礼という訳でもないのですが、小ぶりのマトリョーシカとチェブラーシカの人形を買って帰りました。
「雑貨フラマン」さんのホームページはこちらです。
c.高山駅南 花里跨線橋
第21話
この場面で自転車に乗ったえるは、跨線橋を西から東へ向かって走ってきて摩耶花に追いつきます。つまりこのカットは、跨線橋を北から南向きに見たアングルということになります。以下の各カットはその方向性を忠実に再現しています。
南向き
東向き
西向き
南向き
しかしそもそもの話、この跨線橋は学校の通学路(鍛冶橋付近)からはかなり離れたところにあります。千反田邸からも逆方向です。一体、摩耶花はどこから帰ってきて、えるは何故後ろから追いついたのか?また時間帯から考えて光の差す方向がおかしくないかとか色々あるのですが・・・ここは深く詮索しないでおきます。
d.飛騨総社
第21話
元々が暗い画像なので、狛犬らしきものが見えるものの、それ以上の情報を拾うのが難しいカットです。特定の決め手は右側にある建物です。
まず先の場所を昼間に撮影した写真をご覧下さい。
狛犬や灯籠や右側の太い柱(実は鳥居です)が概ね一致していることが分かります。しかしキャプに描かれている右側の建物が見当たりません。
では、狛犬の辺りまで近寄ってみます。
奥になにやら建物が見えてきました。ん?この形状は・・・もう少し前へ進んでみます。
もうお分かりですね。キャプに描かれている建物はこの場所なのです。比較してみましょう。
屋根の向き、角度、窓の配置が一致します。更に位置を変えて撮った以下の写真からは、
キャプでは塀のように見えていたものが、実は雪が積もった石柱が並んでいるのものだということまで分かってきます。要するにこのカットは、奥の建物を右側にずらした合成の産物だったのです。
MAP
アルプス展望公園スカイパーク
より大きな地図で TVアニメ『氷菓』舞台 を表示
雑貨フラマン
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高山駅南 花里跨線橋
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飛騨総社
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地図は縮小表示していますので、必要に応じて上記の”より大きな地図で~”の後のリンク先をクリックして拡大して下さい。ブラウザがIEなら、アンカー上でマウスを右クリックして<新しいウィンドウで開く>を選択頂ければ、別ウィンドウが開くので便利かと思います。
これまでのまとめ記事はこちらです。→『氷菓』:記事リンク先一覧(高山・掛川)
前回の記事はこちらです。→■10 その他 Part1(一本杉白山神社、市民プール、旧神岡鉱山etc.)
(2013/2/3 記)
当記事に掲載した「氷菓」の画像は、著作権法第32条に定める比較研究を目的としての引用であり、当該画像の著作権は全て、米澤穂信・角川書店/神山高校古典部OB会に帰属します。