【舞台探訪】『たまこラブストーリー』:たまこが駆け抜けた京都駅ビル構内のルート図解

4/26(土)から劇場公開された映画『たまこラブストーリー』。この映画をご覧になった何人かの方から、クライマックス・シーンでJR京都駅ビルに到着したたまこが新幹線の11番線ホームへ駆け上がるまでのルートがよく分からないという話をTwitter等で頻繁に見かけましたので、急遽、たまこの駆け抜けた足取りを図解する資料を用意してみました。

※以下、クライマックスのネタばれを含みます。未見の方はご注意下さい。


たまこが到着したJR京都駅ビルの中央改札口(駅北側の烏丸口京都タワーのある方)から新幹線乗り場へ行くには、一旦階上の南北自由通路を経て、近鉄乗り場正面の新幹線中央改札口まで回り込まなければなりません。これは京都駅の構造を理解していない人にはいささか分かりにくく、まさにたまこが嘆息したように「どこに行ったか分からないよ」という状態になります*1。そのような方にとっては、恐らくたまこの走る場面の描写は不可解に映るでしょう。何故もち蔵は中央改札口を尻目にエスカレーターを昇っていったのか?何故たまこは階段を駆け下り、再び階段を駆け上っていったのか?


それらの疑問は以下の図ですべて氷解するはずです。PDFファイルでもご確認いただけます。
京都駅構内図.pdf 直



以下、1)~7)は上図の緑色の番号に対応しています。8)以降は新幹線11番線ホームに上がってからクライマックスまでの場面です(執筆時点ではBlu-ray&DVDが未発売のため、劇中のキャプチャはありません。ご容赦ください)。


1)京都駅烏丸口にたまこ到着。京都タワーが見えます。

たまこを軸にしてカメラがぐるりと回るシーン。


もち蔵が行き過ぎてからたまこがやってきます。


2)「どこか分からないよ・・・」の辺り。たまこの奥に見えるのは在来線の改札口。新幹線ホームは下の写真の右側にある南北自由通路へ通じるエスカレーターを昇って回り込んで行かなければなりません。

(↑)映画の中では「JR京都」の文字はありませんでした。


3)もち蔵が昇るエスカレーター。南北自由通路へ。

エスカレーターを降りて真っすぐ進むと南北自由通路に行き当たります(左下)。
そこを左へ折れてそのまま新幹線中央口まで直進します(右下)。


4)もち蔵の後を追ってコインロッカー前を走りぬけるたまこ。


5)新幹線中央口への階段を駆け下ります。在来線のホームを渡りきった辺りに階段とエスカレーターがあります。


6)新幹線中央口の改札口。入場券を買わないと入れません(120円)。


東京行き7号車の乗降口前で待機するもち蔵の背後にこのようなエレベーターが描かれていますが、実際は8号車の付近にあります。7号車の背後にあるのは弁当売り場です。


7)1-8号車側の階段を駆け上がるたまこ。


8)ここからは、映画をご覧になった方には説明不要でしょう。ラストシーンまでのカットを並べます。



朝7:00台でも新幹線から降りて来られる乗客の数は多く、劇中通りに撮るのは至難です。車両のないタイミングで一枚(↓)。


至高のラストカット。


いかがでしょう?これで京都駅ビルの中をたまこがどのような道筋で新幹線ホームまで走って行ったかお分かりいただけたでしょうか?ぜひこれらを念頭に置いた上で、再度ご鑑賞いただければと思います。たまこが懸命に駆け抜けた道筋がはっきりと頭の中に描き出されるはずです。


(2014/5/8 記)

*1:そういう意味で京都駅の新幹線乗り場は、駅南側の八条口から上がった方が分かりやすいです。