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【舞台探訪】『映画けいおん!』:■SEQ04 出発当日

■SEQ04 出発当日
01 唯の家。玄関前(唯の家族)
唯「行ってきまーす」 憂「気をつけてね、お姉ちゃん」


【解説】
唯の家の位置的モデルとしてファンにはよく知られた場所です。ただし建物の形状は全く違います。映画では画面右側の隣家の二階部分も克明に描かれていましたが、これも実在する家屋とは異なります。従ってこの写真はあくまで"3月上旬の朝5時少し前"の雰囲気を再現しただけのものとご理解下さい。また一般家庭につき画像はモザイク掛けし、MAPへの掲載も差し控えます。


02 修学院駅。宝ヶ池方面ホーム階段手前の足元(南向き)(律・澪)
澪「ちょっとジュース買ってくる」 律「うん」 澪「荷物頼むな」 律「おっけー」


【解説】
前述した通り、本来こちら側は八瀬比叡山口・鞍馬方面行き(北向き)のホームなのですが、物語内では出町柳方面行き(南行き)の設定となっています。


03 同上。北山通側からホーム(南向き)(律・唯)
唯「律ちゃん、おはよーっす」 律「おーっす・・・・・・ギー太」 唯「記念写真撮ろうと思ってぇ」 律「ったく、澪も唯も」 唯「なにが?」


【解説】
映画では画面奥に見える丸時計の針は5:02頃を指しています。実際に修学院駅発→出町柳方面行きの始発の発車時刻は5:11なので、ほぼ現実的な描写と言えます。
また成田空港の到着場面が9:00丁度なので、彼女たちの居住地が関東であるなら、5:00に出発して空港まで4時間近くを要する場所とは一体どの辺りなのかを想像するのも楽しい試みかもしれませんね。


04 ホーム側から北山通越し(北向き)(梓)
律「梓もか」



【解説】
「桜ヶ丘学院第2マンション」のモデルは「京福修学院第2マンション」です。「学院」の文字まで合わせているところが何とも面白いですね。先述の通り、この写真のみPV発表直後の2011年9月に撮影したものです。梓の左側の街路樹に立て掛けてある京都市の「駐輪禁止」の白い看板は、その後、11月頃に新たなデザインのものに付け替えられてしまいました。


05 ホーム階段手前から南東方面(律・唯・梓)
澪「唯と梓、みんな揃ったな」 梓・唯「あー!」


【解説】
この少し前のカットで律が梓の荷物を持ち上げてやるような仕草が見られます。これは実際に車道と歩道との間に段差があるからです(下の写真参照)。目に見えないところでの人物描写が細かいですね。


06 ホーム階段手前から西向き(澪)
澪「もし偶然誰かミュージシャンに遭ったらサインしてもらうんだよ」


【解説】
このシーンを見ていると、SEQ04_02でジュースを買いに行った澪と、その後SEQ04_03で同じ方面からやって来た唯の2人がどうして鉢合わせしなかったのかという素朴な疑問が浮かんできますが、これについては現実的な説明が可能です。修学院駅のすぐ西隣には24時間営業のスーパーFrescoがあり、澪はその店に紙パックのフルーツ牛乳を買いに行ったのです。上掲の写真のすぐ左がFrescoの入口です。その後、澪が店内で買い物をしている間に唯が入れ違いのようにやってきたという訳ですね。ちなみに修学院駅ホームにはサントリーのBOSSのロゴ入り自販機が設置されています(SEQ04_03参照)が、恐らく澪は缶ジュースは欲しくなかったのだろうということと、踏切の向こうのセブンイレブン(SEQ04_05参照)よりも値段が安いという理由からFrescoの方へ行ったのではないかと・・・。修学院駅ホームとFrescoの位置関係は下の写真で把握して頂けると思います。


07 ホーム階段手前から南東方面。少し引きで(律・唯・梓)
律「はーいはい、じゃあムギの駅まで行くぞー」


08 駅ホーム上から階段(律・唯・梓、少し遅れて澪)
律「よいしょっと」 唯「なーんだ、律っちゃんもだ」


【解説】
階段のすぐ隣にスロープがあるのでトランクをゴロゴロ押していけば楽に上がれるのですが、律ちゃんはなぜか荷物を持ち上げて階段を昇っています。ムギちゃんの名前を口にした直後だったので、その印象でつい力が入ってしまったのでしょうか?そういえばロンドンでも、野外ステージのある会場へ階段を下りていく5人の内、ムギだけトランクを抱え上げていました。やっぱり力持ち。


09 叡山電鉄内の吊り革
梓「皆さん、忘れ物はないですね」


※2012/07/22再撮影の上、差し替えました。

※こちらがBD&DVDリリース前に脳内キャプ&メモに基づいて撮影した前の写真。勘違いして反対側のシートから撮影していました。記録としてそのまま残しておきます(ちなみに撮影日は2012/02/15)。


【解説】
写真の差し替えに当たって「吊り革」のキャプ画をじっくり見ている内、こんな何でもないカットにまで被写界深度の極端に浅い『けいおん!』独特の映像処理が使われていることにあらためて気付きました。よく見て下さい。中央の吊り革にだけフォーカスが合っていて、前後の2つは微妙にボケています。更に実際の撮影時に気付いたことですが、この絵はかなり離れた位置からズームで引っ張らないとキャプ通りには撮れません。蛍光灯と棚と吊り革の位置関係が合致しないからです。


被写界深度の極端に浅い焦点距離の多用とボケ表現、そしてズームによる圧縮効果。これらの映像処理はまさしく京アニのお家芸です。それがこんな一瞬の僅かなカットにまで用いられているとは正直驚きでした。(2012/07/22追記)


10 叡電内最後尾(紬除く4人)
唯「あ、パスポート忘れた!」 梓「じゃあ、唯先輩は置いていきます」 唯「ちょっ」 梓「首から下げてるじゃないですか」


11 叡電内最後尾(律)


【解説】
自分のパスポートを確認してホッとしたように微笑む律。この時、律の背後の扉に2枚のシール状の「何か」が貼られているのが視認できます。窓辺を飾る薔薇の花のような絵柄は、京阪グループが経営する老人ホーム「ローズライフ高の原」の広告です(実物は写真広告)。現在、叡電内に掲示されているものは、劇中に登場したものとはデザインが変わってしまっていて、旧広告の写真を紹介できないのが残念です。もう1枚の黄色い画像はワンマンカーの出口を表す標識*1で、こちらも映画の中でちらっと映っています。拡大するとこうなります(2012年7月現在)。


12 叡電内最後尾。引きの画面(紬除く4人)
唯「お約束かと思ってぇ・・・」


【解説】
SEQ04_10や12で唯と澪の背後に見える車窓越しの景色は、実際に撮影されたビデオを元に制作されているようです。正確な比較はBD&DVDが発売されてから検証しますが、密集した建物の形状やベランダの柵などの様子から判断して、恐らくSEQ04_10の背景は元田中駅から出町柳駅へ向かう直線区間の以下の写真の周辺だろうと思われます。続くSEQ04_12の「お約束かと思ってぇ・・・」の台詞の時、列車の進行方向が緩やかに左に向かって湾曲していることからも裏付けられます。その直後、電車は出町柳駅2番ホームに入線しますので、実際の電車の運行状況とほぼ合致します。この背景に嘘はありません。

【参考】左のマーキングがSEQ04_12、右がSEQ04_10の地点と思われます(列車の進行方向は左←右。カーブのすぐ先が終点の出町柳駅。)。上の写真の赤い枠線部分はSEQ04_10での唯と梓の会話の際に見えます。


13 出町柳駅到着


【解説】
唯たちが乗ってきた車両は、次のSEQ04_14で1両編成であることが分かります。しかし1両編成の車両はアニメに描写された位置には停車しません。もっと手前(=左側)で停まります。上掲した写真は2両連結の「きらら号」で、先頭車両の扉の向こうに特徴的なホームの鉄柱が見えます。映画もこれと全く同じアングルで描かれていますので、2両連結車両の停車時の写真を元に描いたということで間違いないでしょう。
ちなみに1両編成だとこのような停車位置になります。車両は懐かしや、叡山電鉄の「けいおん!ラッピング車両」です。


14 出町柳駅改札口から車両方面(紬除く4人)
唯「ムギちゃん、おはよー」


【解説】
映画のこのシーンで停車している車両の窓には「712」の車両番号が描きこまれていますが、実際の712番の車両は緑色のラインではなく写真の通りの赤い紅葉色です。

712番車両に緑色のラインが塗られているのは、その辺の事実に無頓着であったか単に無視したか、或いは721番などの別の車両の番号と間違えたかのいずれかでしょう。ちなみに721番は「けいおん!ラッピング車両」の5人バージョンが描かれた車両でした。
「けいおん!ラッピング車両」のラストラン前日(2012/02/18)に八瀬比叡山口駅で撮影したもの。


15 出町柳駅内から改札方面へ(紬)
紬「おはよう・・・あーっ、ずるーい!私も持って来れば良かった!」


【解説】
この場面で画面左手の自動改札機奥のガラス窓に張ってあるものは、叡山電鉄の路線図です。


2012年7月現在、この路線図は別の場所に張り替えられてしまったので、今はこの位置にはありません。
なお、このカットだけ時間帯を合わせて撮影していなかったので昼の写真です。後日撮り直した写真で雰囲気だけでも再現。


次へ進む→■SEQ05 ロンドン滞在中
前へ戻る→■SEQ03 出発までの日々

*1:叡山電鉄は、後ろ乗り/前降りのワンマンカーです。映画で出町柳駅方面に向かう際に4人が乗車している列車の最後尾は、八瀬比叡山口・鞍馬方面へ向かう際には降車側の扉となります。