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【レポート】 第2回京アニ&Doファン感謝イベント:監督対談!&山田尚子監督サイン会

平成27年10月31日(土)と11月1日(日)の両日、京都市勧業館(みやこめっせ)で第2回京アニ&Doファン感謝イベント「私たちは、いま!!」が開催されました。2年ぶりのイベントとなる今年は、京都アニメーションにとって創立30周年という記念すべき年*1でもあります(イベント専用サイトはこちらです)。


(上)みやこめっせの入場口。待機列は物販の並び(10/31(土)9:50頃撮影)
(下)イベントのタペストリー
↓このイラストが表紙となった見開きのチラシです。当日会場内で配付されていました。

(※画像をクリックすれば拡大してご覧になれます。以下の写真も同様。)


みやこめっせに設置された会場は、3Fの広大な第3展示場の東側をステージイベント会場、西側を展示会場、1F東側のエリアを物販会場に割り当てていました。展示会場では、実際に使用されたアニメーションの原画や生原稿を惜しげもなくパネルに貼付した原画展示ゾーン、キャラクター設定や美術設定の詳細を紹介したライブラリーゾーン、アニメーション制作のデスクをそのまま会場に持ち込んだ公開スタジオゾーン、更にはスタッフの私物の紹介コーナーやメッセージボードなどなど、2年前のイベント以上に盛りだくさんの充実した内容で、ゾーンによっては待機列ができるなど両日とも会場は詰め掛けた多くのファンの熱気で溢れていました。


(上)場内マップ
(下)展示会場の入場待機列とフラワースタンド


そんな中でとりわけイベントの目玉となったのはトークステージとサイン会のステージイベントでした。いずれも参加者は入場チケットを事前に購入の上、希望する演目に応募して抽選で決まるというもので、大変幸運なことに私は初日の「京都アニメーション監督対談!」と二日目の「山田尚子監督 サイン会」の参加券を共に引き当てることができましたので、今回はその様子をレポートさせていただきます。


では、まず初日の監督対談の様子をご紹介しましょう。


以下は例によってのお断りです。私のイベント・レポートは、当日手書きで採録したメモを元に書き起こしていますので、部分的に書き取りが追いつかず抜けている箇所があること、実際の言い回しとはかなり異なるものがあるということをあらかじめご了承ください。更に意味を汲み取りにくい発言は私の判断で表現を補足していますし、臨場感を再現するために多少脚色を加えて、実際には言っていないような言葉遣いになっている箇所もあると思います。そういう意味で、これは"擬似イベント録"としてお読みください。大意は外していないはずですが、もし重大な認識違いや書き漏らしに気づかれた方がいらっしゃいましたら、ご指摘いただければ幸いです。



10/31(土)10:30-11:30
京都アニメーション 監督対談!


(上)イベント専用サイトに記載されたスケジュール表


第3展示場の東側、ステージイベント会場の中央壇上には大スクリーンが設置され、その前にスツールとテーブルが全部で5つ置かれています。テーブルの上にはミネラル・ウォーターのペットボトル。左右にはやや小ぶりのスクリーンがひとつずつ。ステージに向かって左からA~Gまで1列10席13列程度のブロックに分かれ、キャパは全部で約800席といったところでしょう。


(上)監督対談の参加券
(下)ステージイベント会場への入口。ここから先は撮影禁止


10:30になって場内が暗転します。それまで流れていたBGMがフェイドアウトし、観客が固唾を呑んで見守る中、ステージ左袖から声優の白石稔さんが登場。本日は終日ずっとこちらのステージのMC役を務められるとのこと。すぐに白石さんの紹介により、ステージ右袖からゲストの4人の監督が登場します。場内割れんばかりの拍手。


ステージ正面に向かって一番左に司会進行役の白石稔さん。そこから右に向かって山田尚子監督石立太一監督武本康弘監督石原立也監督の順に着座します。いずれも京都アニメーションを代表する監督さんばかり。山田監督はベレー帽のような帽子とクリーム色っぽいワンピースを召していらっしゃいます(イベント後、twitterのタイムラインで山田さんの衣裳を描いたイラストを発見しました。本当にこんな感じでした。素敵なイラストなのでご紹介を兼ねてリンクさせていただきます)。

代表作の紹介
白石 それでは順番に自己紹介をお願いします。石原監督から。
石原 京都アニメーションで演出をやってます。石原立也です。
武本 同じく演出をやっています。武本です。よろしくお願いします。
石立 同じく演出・作画をやらせていただいています。石立と申します。
山田 同じく山田尚子です。よろしくお願いします。
白石 では最初に皆さんがどんな作品を監督されているのか、まずは石原監督からご紹介しましょう。

ここで背後の大スクリーンに石原監督の錚々たる監督作品名がずらりと列挙されます。
『AIR』
『涼宮ハルヒの憂鬱』
『Kanon』
『CLANNAD』
『CLANNAD~AFTER STORY~』
『涼宮ハルヒの消失』
『日常』
『中二病でも恋がしたい!』
『響け!ユーフォニアム』
『無彩限のファントムワールド』
(など)

振り返ってのけぞるように眺める山田監督。

白石 山田さん、そんなに無理に見なくてもいいですから。
山田 まるCの数、すごいですね(笑)。
白石 まるCいっぱいですね。いつもお世話になっています。続いては武本さんです。

『フルメタル・パニック?ふもっふ』
『フルメタル・パニック!The Second Raid』
『らき☆すた』
『涼宮ハルヒの消失』
『氷菓』
『甘城ブリリアントパーク』
『映画 ハイ☆スピード!-Free! Starting Days-』

武本 見事にKADOKAWA一色ですな(笑)。前のイベントの監督対談の時は自社作品しか並ばなかったから俺の作品なかった(笑)。
白石 続きまして石立さんはこちらです。

『境界の彼方』
『劇場版 境界の彼方 -I'LL BE HERE-』(過去編・未来編)

石立 ・・・こざっぱりしてていいですね。
白石 いやいや、これから増えていく訳ですから(笑)。続きましては山田さんです。

『けいおん!』『けいおん!!』
『映画けいおん!』
『たまこまーけっと』
『たまこラブストーリー』

山田 ひらがな、多いですね(笑)。なんかやさしい感じ。
白石 石原さんの作品はローマ字多かったですからね。
山田 まるCの数も全然違う。
白石 やめなさいって(笑)。まるCの数を競い合うイベントじゃないんですから(笑)。さて、今日は皆さん普段喋っているような自由な感じで色々な話を聞いていきたいと思っています。観客の皆様から沢山の質問を事前にいただいているので、可能な限り答えていきたいと思います。では早速、最初の質問から。


Q1:影響を受けた映画の作品名や子供の頃の体験談など監督のルーツを教えてください。


・石原監督
石原 子供の頃に観た70年代頃のアメリカ映画に影響されました。ぶっちゃけ、カットとか参考にしています。
白石 そんな中でアニメ監督になろうと思ったきっかけは何ですか?
石原 『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』ですね。70年代後半~80年代前後にかけてアニメ雑誌が続々と創刊されて、小学校高学年くらいにそれを読んでこういう仕事があることを知りました。中学生になって進路を考えるようになって、こんな仕事が出来たらいいなと思って今に至っています。僕の学生時代は日本のアニメに勢いがあって、今でも続編が沢山作られているような作品もその当時生まれているものが多いんです。オタクの走りでもあった訳ですが、当時のオタクはスペシャリストでしたね。その点、今のオタクという言葉とはちょっと違うように思います。その頃から親父を騙して8mmカメラを買ってもらって(笑)、アニメを作ってたりしていました。見るのも好きでしたが作るのも好きでした。・・・喋りすぎですかね?
白石 いえいえ、そんなことはありません。武本監督はいかがでしょう?休憩しないで下さいよ(笑)


・武本監督
武本 くつろいでないですよ(笑)。影響を受けた作品というのはないのですが、アニメの仕事をしたいと思ったきっかけは『天空の城ラピュタ』。それまでにもアニメは好きで見ていましたが、こんなに面白いものがあるのかと。こういうのを自分でも作ってみたいと思うようになりました。
白石 その他でよく見ていたものは?
武本 ないね(笑)。いやあるんだけど優劣をつけたくない。『ラピュタ』だけがドンと大きな山として存在している。人生で一番観た映画も『ラピュタ』。


・石立監督
白石 石立さんは?
石立 僕、ふつうにオーソドックスなものに影響を受けていまして、今年は2015年ということもあるので『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。あれ、嫌いな人はいないと思うんですよね。観たら誰でも面白いと分かる。元々アニメ制作業に就くつもりはなかったんです。実写畑に行きたいと思ってました。どうやったら映画やテレビの制作現場に就職できるかと色々回ったのですが、自分は向いてないなと思うようになりまして(笑)。絵を描くのが好きだったので、たまたま就職活動の後半にまだ募集をかけていた当社と出会いました。
白石 そういう流れですか。じゃあ、学生時代は映画をたくさんご覧になって実写を志していた?
石立 そうですね。最近はレンタルビデオ屋さんが元気がなくて寂しいです。
武本 結構、雑食だよね。
石立 雑食ですね。
武本 大体、年何本くらい観るの?
石立 数えられないですね。
白石 それはすごい。さあ、山田さんにも同じ質問です。


・山田監督
山田 むずかしいなぁ。『宇宙戦艦ヤマト』は見ていなくて、『ラピュタ』かといえば『ナウシカ』ですし・・・。
白石 え?世代的には『風の谷のナウシカ』の方が先ですよね(笑)。
山田 そうなんですか?テレビ放送で見たのが最初なので・・・。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』はマーティがしている腕時計があるんですね。データバンク*2の同じモデルの進化版をこのあいだ購入しまして。
武本 ・・・・・・つまり何!?
白石 みんな山田さんが影響を受けた作品の話をするのを待ち構えているんですよ!
山田 先輩方から先にいただいてしまいましたので(笑)。子供の時は、京都で産まれてまだ「おぎゃあ」と言っている頃に母の田舎の群馬に引っ越して、言葉を覚え始める3歳くらいまでそこで過ごしてまた京都に戻ってきたんですが、その時の景色が記憶に残っていて、牛とかいっぱいいて小川がせせらいでいて素晴らしい雄大な自然の中で過ごしたというのが根底にあって・・・(小さな声で)・・・『トトロ』が好きです。
白石 今のは壮大な前振りだったんですね(笑)。会場の皆さんも今何の話してるんだと(笑)。なるほど、『となりのトトロ』と『風の谷のナウシカ』ですか。『トトロ』の良さは何ですか?
山田 『トトロ』は・・・その、風土感ですね。
白石 『トトロ』のような幼少期を過ごされた訳ですが、その後の学生時代は?
山田 京都に戻ってきたら暗い子供になりまして。夜中に見たテレビでいきなりガンッ!と衝撃を受けたのが、実写のアニメーションなんですけどチェコのセルゲイ・パ・・・パラ、あ、違う・・・*3
武本 んー、なんだろう。ヒントは?
山田 『アリス』

武本監督は作品名を聞いてピンときたようですが、肝心の監督名となると「なんだっけ?」と一緒に首を捻っている様子。山田監督が言わんとする映像作家の名前が分かっていた私はもし話がこのまま流れそうなら声を上げようと構えていましたが、その前に他のお客さんから(確か女性の声だったと思います)すかさず助け舟が出ます。「シュヴァンクマイエル!」

山田 ありがとうございます!!!
武本 そう、チェコのヤン・シュヴァンクマイエル。俺も大好き。
山田 その『アリス』を観てアニメを作りたいと思いました。
武本 思わねーだろ(笑)。『アリス』は俺が生涯観た中で一番怖い映画ですよ。次に怖いのが『女優霊』(笑)。『アリス』は『女優霊』より怖い。
山田 ヤン・シュヴァンクマイエルさん・・・いつも名前が出てこないんですよ、大好きなのに。シュヴァンクマイエルさんが好き過ぎて、プラハにある彼のアトリエ(ギャラリー)に行ったことがあるんです。でも行ったら開いてなくて、ずっと立ち尽くしていたら近所の人に不審者扱いされて(笑)。

アレハンドロ・ホドロフスキーセルゲイ・パラジャーノフに続いて山田尚子監督がルーツとして紹介したのがヤン・シュヴァンクマイエル。驚いたというよりは、ああやっぱりそうだったのかといった感慨を持ちました。こうなると山田さんが同じチェコのトルンカやイジー・バルタ、ロシアのノルシュテイン、またノーマン・マクラレンやブラザーズ・クエイといったアニメーション作家にとどまらず、ケネス・アンガーやデレク・ジャーマン、近年のミシェル・ゴンドリーやクリス・カニンガム辺りの先鋭的な映像作品まで観ていたとしても私はもう驚きません*4


チェコのというより世界を代表する実写アニメ/クレイアニメの映像作家であるヤン・シュヴァンクマイエル監督の人と作品についてはここで詳細は述べません。Wikipediaにも記載されていますので概要はここで把握してもらって、後は実際に彼の作品をご覧になって下さいとお伝えするに留めておきます。百聞は一見に如かず。シュヴァンクマイエルの創り出す怪奇と幻想の世界は一度観ただけで絶対に忘れることのできない悪夢となって記憶の底に留まるはずです。動くはずのないものが動き出し、ありえない形状へと変容してフィルムの中を蠢き這い回る。それこそはまさしくアニメーションの最も原初的な驚きと感動であるということをシュヴァンクマイエルの映像は私たちに思い知らせてくれます。学生時代の山田尚子監督に衝撃を与えたのも、恐らくはこの"動くはずのないものが生命を与えられて動き出す"という感動であったことでしょう。


ヤン・シュヴァンクマイエルの映画『アリス』(1988年)はルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』の実写アニメ作品です。『アリス』のトレーラー映像をリンクしておきますので、未見の方はこれで映像の雰囲気を掴んでみてください(英語吹き替え版の予告編のようです)。そして機会があればリマスタリングされたDVDを購入してご覧になることをお勧めします。

『アリス』(1988年)トレーラー映像

シュヴァンクマイエルの映像作品は長編よりむしろ短編にその本領が発揮されていますので、ここで何本か代表的な短編作品を紹介しておきます。ただしいずれも武本監督が仰る通り、大変"怖い"映像です。以下に紹介するのはまだ穏やかな方ですが、グロテスクな表現が苦手な方はくれぐれも視聴にはご注意下さい。「食べること」と「人体の損壊や変容」はシュヴァンクマイエルの偏愛するモチーフなので・・・。

『対話の可能性』(1982年)

『闇・光・闇』(1989年)

『Flora』(1989年)

『ランチ』(1992年)

こちらはヤン・シュヴァンクマイエルへのインタビュー映像ですが、彼の背後にある人形は映画『アリス』のマッド・ティー・パーティーの場面で使われたセットです。ここはどうやらシュヴァンクマイエル作品のギャラリーのようで、山田尚子監督が訪問しようとして果たせなかったというのはこの場所なのかもしれません。

Q2:なぜ京都アニメーションに入社しようと思われましたか?入ってみて良かったことは何ですか?
石原 某専門学校に通っていた当時、今の専務が会社説明会に来られて話を聞いて魅力を感じました。
武本 関西にあったから(笑)。ぶっちゃけ生活費が関東と関西では差があったので。
石立 入社の経緯はさっきお話しした通りです。選んだ理由を言った方がいいですか?
山田 実写をやりたかったんですよね?
白石 そこ、いじらない(笑)
石立 入社してから分かったことですが、トップの人柄と言うか考え方が朴訥としていまして。それが僕の性格と合致しているなと思いました。ここなら長く仕事できそうだなと。
山田 私は大学の入試課(就職課?)でパラパラと見てたらそこにあったって感じです。良かったことは・・・みなさん真面目でやさしくて朴訥として。
白石 それ、石立さんが言ったことですよね(笑)
山田 (笑)本当に何よりも人の心を大事にしてくれる会社です。ずっとここにいさせてほしいと思っています。


Q3:京アニの制作期間、作画・背景の密度、設定の細かさにはいつも驚かされます。アニメーションに携わっている者としてはかなり気になっています。作品づくりで意識していることは何ですか?
武本 同業者?じゃあ、企業秘密(笑)
山田 会場にいらっしゃるんですか?
白石 いたとしても手は上げづらいでしょう(笑)
石原 準備期間や製作期間は、ぶっちゃけ東京とそんなに変わらないですよ。
武本 そう思います。最初に立てる目標は大差ない。あとはスケジュール通りに物事が粛々と進むかどうかです。
白石 作品のクオリティはかなり高めだと思うんですよ。
武本 いやいや他社さんも(笑)
白石 それなりの秘訣みたいなものがあると思うんですが?
石原 京都アニメーションにメリットがあるとすれば、小さな社屋に全部詰まっていますから、演出が思い立った時にすぐに背景や撮影や色彩の現場に行って直接担当と打ち合わせできるという利点はあると思います。
白石 関東の会社は制作進行が回収に回っていますから、それを会社の中だけで回せるというのは素晴らしいですね。武本さんはどう思われます?
武本 右に同じ。
白石 話がふくらみません(笑)。逆に失敗談はありますか?
石原 みんな仲間内なので、やや"なあなあ"になっているところはあると思う。てっきり相手も分かってくれていると思っていたら伝わっていなくて。
武本 違います。それは石原さんの言葉が足りないだけです(笑)。ちなみに僕は京アニで一番打ち合わせ上手な男と呼ばれています。
白石 他のお二人はどう思われます?
石立 武本さんはすごくお上手ですね。石原さんはもうちょっと自覚した方がいいと思います(笑)
山田 でも石原さんの監督作品は齟齬がないですよ。だから伝わっているんじゃないかな。あれ?(笑) いつもちゃんと石原さん印になってますよね。
武本 石原さん、いつもブルマですよね。
山田 みんなブルマ履こうとしますね。
石原 本当にやりたいことは私からちゃんとお願いして描いてもらっています。
武本 ブルマを描いてくれと。
白石 ちょっとこのイベント大丈夫か(笑)
武本 確かに振り返ってみると、石原作品でブルマじゃなかったことはないよね。
白石 『CLANNAD』のブルマ感は大変素晴らしかったですね。
山田 次の作品もいいブルマなんですか?(笑)
石原 高橋留美子さんがブルマを描き続けるかぎり、僕も描き続けます!(笑)

ブルマの現在についてはここに説明があります。「1994年にいくつかの県で廃止が決定されると、ブルマーの指定廃止は数年のうちに全国に広がった。こうして公立校は2004年、私立校でも2005年を最後に、女子の体操着としてブルマーを指定する学校は日本から消滅した」そうです。知らなかった・・・。

白石 山田さんにお聞きします。他の監督から刺激を受けることはありますか?
山田 刺激しか受けていません。初めて監督をさせてもらった『けいおん!』もその前の演出デビューの時も石原さんのお仕事を間近で見てきました。キャラクターへの向き合い方は一貫していて、石原さんが好きになれるかどうかというのが大きな基準になっています。
石原 演出や監督というのは料理を作るのと同じで、自分が美味しいと思ったものだけを出したいんですよ。
山田 そういうこだわりがあるのが石原さんで、武本さんは、すごく、えーそのー・・・。
武本 ・・・あの、次いってもらっていい?言葉が出てこないんだったら(笑)
山田 あ、じゃあ、先に石立さんの話をさせてもらいます。石立さんとは、ハルヒの4話で原画をやらせてもらったんです、長門が串刺しになる奴(笑)。シライシミノルが出てきたり…。
白石 それ違う。それ『らき☆すた』の方!(笑)
山田 あ、そうです!すみません(笑)
白石 急に名前が出てきたので、俺どこかに出てたっけとびっくりした(笑)
山田 そう谷口です谷口。「わわわ忘れ物♪」ですね。
白石 そこはいいから先行ってください。
山田 石立さんは原画やコマ打ちのマニアックなギミックを色々と教えてくださるので、作っていてすごく楽しかったです。
白石 なるほど。じゃあ、満を持して、お次の方を(笑)
山田 はい(笑)。武本さんは理屈がしっかり通っていらっしゃるので、コンテを切る時の行間に無駄がないというか考えつくされているんです。初めから全体像が見えていらっしゃって、最終的にはすべて武本さんの手の中やったなぁと思うことが多いです。


Q4:京アニのキャラの仕草はとても魅力的です。特に足の描写・演出が特徴的ですが、これは石原さんから始まったのでしょうか?
石原 いや、足の演出は山田さんじゃないですか(笑)。
武本 足フェチ。
山田 ちょっと語弊があります(笑)。動く足がいいんです。見えないところでジタバタしている感情表現です。


Q5:私は山田さんの演出に衝撃を受けました。将来はアニメ監督になりたいと思っています。毎日の生活の中でどんな瞬間に作家として描きたい光景に出会ってそれを演出に転換するのでしょうか?
山田 基本的には自分の見ている世界には自分がいません。人と人とが関わり合う時、どうコミュニケーションを取ろうとしているのか、人が行動を起こすための動機って何だろうな?と思って見ています。だからお腹が空いたと言っている人を見ただけで感動します。感情に動かされている人や、自分の思いに素直な人を見ると感動して描きたくなりますね。
石立 今の山田さんの話を聞いてすごいなと思いました。結局、マン・ウォッチング(人間観察)なんです。山田さんではない山田洋次監督*5の本を読んだら、監督や演出というものは自分が見たものをどう感じてどう思ったかを人に伝えるというアウトプットの作業だと書いてあるんですね。自分としては面白いと思ったことや感動したことを忘れないように作品に活かせるようアンテナを張り続ける気持ちを持ち続けていたいと思っています。
武本 うん、困ったよね・・・。自分を作家だと思ったことはないし、監督になりたいと思ったこともないし、任せてもらった仕事をやっているうちに監督をやらせてもらえたって感じで・・・。風景でも何でも出会いがあったらいいんですが、出会いがないと自分からパッと出てくるものが何もないんです。ごめんなさい。
白石 では今後、こういう作品を作ってみたいというものはありますか?
武本 実はこのトシになってようやくボンヤリと男の子だけ出てくればいいかなと。女の子いらねえやと(笑)
白石 それはこの後のステージ(『映画 ハイ☆スピード!』)の宣伝ですよね(笑)。制作のタイミングもばっちりだったってことですね。さて、石原さんはその辺りはいかがでしょう?
石原 そうですね・・・。ねえ、山田さん。ユーフォニアムで高校を取材させてもらったじゃないですか。
山田 はい。
石原 取材させてもらった女の子たちの仕草が可愛いんですよ。そういうのを参考にして作品の中にも反映させています。アニメーターや映画監督になりたいと思っている人は、電車の中や歩いている時にずっとスマホを見ない方がいいと思いますよ。毎日の生活の中でも光の当たる方向とか綺麗で素敵な瞬間というのはあるんです。絵作りをしたい人は日々の生活の中でそういうものを見つめ続ける努力をしてほしい。スマホを仕舞って回りの風景を見るようにすればいいと思う。
白石 石原さんもこれから作ってみたい作品はありますか?
石原 やりたいことはいっぱいありますが、残りの人生を考えるとあと何本できるか・・・。ここではパッと言えないですね。できるといいなとは思っています。
白石 武本さんもアニメーターや監督を目指す人に何かアドバイスはありますか?
武本 右に同じです。
白石 それ今日3回目くらいです(笑)
武本 観察眼はとても大事。それと何を作りたいかというのも大事だけど、自分が果たしてどういう人間なのかを研ぎ澄ますことも大事だと思います。20代の頃にアニメを作り始めて年齢を重ねた分、自分に何ができるか、自分の武器が何なのかが分かってきた。焦ってガムシャラになりたいことやりたいことに取り組むのもいいが、自分の内側に矢印を向けて掘り下げて残ったもの、自分が出せるものはこれだと見極めていくのはすごく大事かなと。自分にできること/できないことを分かった上でどう見せていくか、どう闘えるか・・・?これは可能性を閉じる話かもしれないけど、何でもこなせるジェネラリストを目指す人もいるでしょうが、自分の武器は一本の剣しかないということが分かった。今はスペシャリストとしてそれを究極まで研ぎ澄まそうと思っています。

それまであまり持論を雄弁に語ることをしなかった武本さんが一気に自分の心情を吐露した興味深い瞬間でした。覚悟を決めて腹を括ったプロの潔さを感じさせる発言で素直にカッコいいと思いました。

石立 武本さんのお話を否定する訳ではないですし、武本さんも年齢を重ねて分かったと仰っていましたので言いますが、僕は若いうちは逆にガムシャラにやるべきだと思うんです。興味のあることチャレンジしたいこと、自分のできることできないこと、やって楽しいこと楽しくないこと・・・。それだけやって初めて成功や失敗も含めての答えが出てくると思う。最初から打算的にやると何もいいことはない。やる前から自分で結論づけるべきではないと思います。
白石 山田さんは?
山田 心情としてはシンプルです。物事を肯定的に見ることを大事にしています。物事を斜めに見る皮肉的なアイロニーも大事だと思いますが、表現する立場としてはそれを愛をもって肯定する意味合いで描くことを大事にしています。そうでないと見る人が気持ち良くない。最終的に愛のあるものが良いと思っているので、そこは今後も変わらないと思います。

京都アニメーションを代表する4人の監督が、思い思いに持論を熱く語ります。もっと聞いてみたいと思わずにはいられませんが、残念ながら終幕の時間が近づいてきました。

白石 そろそろお別れの時間がやって参りました。最後に一言ずつお願いします。石原さん、今日はいかがでしたか?
石原 京都アニメーションのステージイベントの一発目ということで、ちょっとでも景気づけになっていたら良かったです。この会場の皆さんの中でアニメーターを目指す若い方もいらっしゃると思います。展示ゾーンでは実際に使った原画などを展示しているので、ぜひご覧になってモチベーションをアップしてもらえたらなと思います。
武本 この時間を少しでも楽しんでいただければ嬉しいです。アニメーターを目指す人は早まるな(笑)
石立 本日は京都アニメーションのイベントにお越しいただいてありがとうございました。一発目のイベントなので荷が重いなと思っていましたが、さっき隣の展示ゾーンを覗いて見たら割りと空いていたのでちょっと心配です・・・。
白石 いや、それはこのステージがあるからですよ(笑)
石立 原画の肉筆は本当にいいなと思います。今日も明日も通して楽しんでください。ありがとうございました。
山田 今日は京都アニメーションを代表する方々ばかりで・・・発言内容に問題なかったですよね?(笑) 本当に遠いところからもお越しいただきまして、京都じゃない方というのは・・・?あ、結構いらっしゃいますね。ホテル取れました?この時期の秋の京都を楽しんでいって下さい。ありがとうございました。

ちょうど1時間きっかりで監督対談はお開きとなりました。
盛大な拍手が巻き起こる中、4人の監督はステージ右袖へと退出されました。



展示ゾーンの様子
さてここからは展示ゾーンの写真や、そこで見かけた興味深い資料について記録しておきます。といっても私の興味の対象は専ら山田尚子監督関連ですので、あくまでそこに焦点を絞った内容になります。あらかじめご了承ください。


まずは展示ゾーン入口付近から。
キャラクターの等身大パネル、京都アニメーションがこれまでに制作した作品のポスター展示、スタッフからのメッセージ・ボードなど。
(※いずれの画像もクリックすれば拡大してご覧になれます。)










写真撮影がOKなのはこのエリアまでで、ここから奥の原画や設定資料の展示は残念ながら撮影不可でした。先述した通り、展示ゾーンの奥にはスタッフの私物展示コーナーがあり、山田尚子監督からは5つの品物が各々ご自身のコメント札を添えて展示されていました。展示物それ自体もさることながら、その文章も大変興味深い内容でしたので、しっかりとメモらせていただきました。下記の通りです。


山田尚子監督の私物展示
・デジタルカメラ
SONY RX1

開放で撮った時のボケ味にホレ込んで*6。ロケハンではこれとズームができるデジイチを持ってとってます(山田)。

・ヘッドフォン
AKG K404

【国内正規品】AKG 密閉型オンイヤーヘッドホン K404

【国内正規品】AKG 密閉型オンイヤーヘッドホン K404

お仕事の時は、このヘッドフォンを使っています。ずいぶん長いお付き合いです。この間、左耳側が折れてしまって困っていたら、石原監督がクリップで止めて下さいました。まだいける(山田)。

・エビフライ型の・・・

中身はハンコです。食品サンプル展で手に入れました。フライ部分のトゲ感としっぽ部分のスムーズ感とかとても良い具合です(山田)。

・守り神

漫画家でイラストレーターの本秀康(もと・ひでやす)さん*7の大ファンで、作業机に何冊か作品を置いて仕事のはげみにしています。これは氏の作品のフィギュア金星人。調べたところ「レコガシラ」さんというらしいです。入社した時からずっと守り神として机にまつってあります(山田)。

上の絵が本秀康さんの描かれたイラストで、この絵の左にいるのが山田さんの守り神ことレコガシラくんです。頭がアナログレコードのプレイヤーになっています(中央にいるのがレコスケくん)。展示されていたフィギュアはガチャガチャで手に入れる事のできたフィギュアシリーズのようで現在は発売されていません。会場で実際に展示されていたフィギュアと同じものはこちらの写真で見ることができます。


・アフレコ用台本

『たまこラブストーリー』の台本です。自分しか読めないようなメモ書き。字が汚くてびっくりしてますし、がむしゃらに貼られたふせんにも何か狂気を感じます。すごく夢中になって作業していたのだな…(山田)。

開かれていた台本のページは映画のクライマックスの場面で、そこには、
たまこ(OFF)(糸電話)
「わたしは、もち蔵が大好きです。どうぞ」(♪ED イントロ)

とあって、台詞の一行に取り消し線を引いた上で、
「もち蔵、大好き。どうぞ。」
と赤い手書きの文字が書き込まれていました。


『たまこまーけっと』『たまこラブストーリー』の学校と商店街の位置関係
美術設定の詳細を紹介したライブラリーゾーンでは、舞台探訪・聖地巡礼クラスタの間では長らく謎とされていた『たまこまーけっと』『たまこラブストーリー』の学校と商店街の位置関係を記した設定資料が公開されていました。記載されている内容はTVシリーズと映画を丹念に観ている者には自明のものなので、内容自体に特に驚きはありませんが、ここまであっけらかんと舞台設定の内部資料をオープンにしているということに軽い衝撃を受けました。その他の貴重な設定資料(「星とピエロ」のマスター愛用のレコードプレイヤーのモデルなど*8)も大量に公開されており、2年前のイベント時とはかなり趣きの異なった空気を感じました。以下、その設定資料を元に私が作った「うさぎ山学園全体図*9」と「たまこの通学路」のマップを掲載しておきます。マップ内のコメントは展示されていた資料に付記された文章のままです。


・うさぎ山学園全体図
本来の学校との変更点の比較


・たまこの通学路

(※どちらの画像もクリックすれば拡大してご覧になれます)



11/1(日)10:30-11:30
山田尚子監督 サイン会

続いて11/1(日)の山田尚子監督サイン会のレポートです。


(上)イベント専用サイトに記載されたスケジュール表
(下)今年の不運はこのための前厄であったと本気で信じて疑わない山田尚子監督サイン会の参加券


イベントの2日目。個人的にはこの日この時が今回のメインイベントです。参加券に書かれていた集合時刻は10:20でしたが、既に10:00前には12~13名程度の方が待機列に並んでいらっしゃいました。昨日の監督対談後に見かけた池田晶子さんのサイン会の並びが全部で30名だったので、今回もそのくらいかと思ったのですが、池田さんのサイン会は昨日と本日の2回開催されるのに対して山田監督は今日の1回限り。ということは若干多目の50名程度の枠を取っているのではないかとあれこれ推察しながら開始時刻を待ちます。


10:30になって案内係の指示に従いサイン会場へと列移動を開始。場所はステージイベント会場と展示会場のちょうど間くらいの小規模なスペースです。列の並びの順にパイプ椅子に着座すると1列10名が全部で5列。やはり計50名という狭き門でした。後で分かったのですが、TwitterのTLでよくお見かけする方がちらほらいらっしゃったのは恐るべき高確率というか皆さん運を持っていらっしゃるというか。

↑この奥の部屋がサイン会場です


まず最初にスタッフから諸注意事項の説明があります。

・椅子の上に置いてある白い名刺大の紙に色紙に書いていただく名前を記入すること。
・サインに書いてもらえるのは本名のみで、ペンネームやTwitterのハンドルネームは不可。
・ただし本名であれば漢字・平仮名・カタカナでも可。
・色紙をお渡しする際、色紙代の500円と本名を証明できる身分証明書を提示すること。
・山田監督にサインを書いてもらう際、名前を書いた紙を一緒にお渡しすること。
・色紙の絵は山田尚子監督が今回のサイン会のために特別に描き下ろしされたものであること。

・・・とこれだけの説明があった後、会場右奥より山田監督が登場されます。昨日とよく似た色合いの白っぽいブラウスと左肩からかけた色の濃い裾の長めのスカート。白いシューズ。今日は帽子は被っておられません。


「なんかすごい近いですね。こんなに近いんですか」と一列目に座るファンの目の前で恥ずかしがりながら笑顔を見せる山田監督。司会進行役のスタッフから今日の色紙の絵について振られ、「『たまこラブストーリー』のたまこともち蔵をがんばって描きました」と説明されます。ポイントは二人のピースサインで、もち蔵のピースは指が少し中に入っていて、たまこは女の子っぽい仕草でVの字を斜めに向けてポーズを取っている。これはもち蔵役の田丸篤志さんとたまこ役の洲崎綾さんが実際にああいったポーズをしている写真を参考にして、二人のイメージで描いたものであるとのこと。


元々のタイムスケジュールでは20分間のトークショーの後、40分間のサイン会となっていましたが、やはり人数が多いためでしょう、山田監督のトークはこの5分程度で終了し、早速サイン会が始まることになりました。本音を言えば、昨日の監督対談でも一切触れられることのなかった京都アニメーション制作の山田尚子監督の新作映画『聲の形』について何か一言でもご本人からお聞きすることが出来ればと思っていたのですが、残念ながらその機会はありませんでした。


壇上に設置されたテーブルに移動される監督。参加者は前の列から順番に6~7名ずつ呼ばれて前方右のコーナーへ移ってそこで色紙を受け取り、一人ずつ順番に壇上へ上がって、テーブルの山田監督の前に立ってサインをしていただきます。皆さん、監督に思い思いの言葉をかけてサインを書いてもらい、最後に握手をして満足そうに退出していかれます。


私は14番目だったので始まって15分ほどで山田監督と顔を合わせることができました。そこで短い時間でしたが少しお話しさせていただき、長らく心に引っ掛かっていたあることを無事にお伝えすることができたのですが、それはオフレコの話なのでここでは書きません。差し障りのないところでは以下のような会話をしました*10

エン 『たまこラブストーリー』が大好きで、映画館で55回観ました。
山田 え!55回!それはすごーい!(笑)

ビックリして目をまん丸にされた山田監督に追い討ちをかけるのも気が引けたので、「『映画けいおん!』は90回観ました」とは流石に言えませんでした。

エン 『聲の形』は大好きな作品です。映画化本当に楽しみです。頑張ってください。応援しています!
山田 ありがとうございます!

サインの御礼をお伝えして握手させてもらって壇上を降りました。
いただいたサインはこちら。

(画像をクリックすれば拡大してご覧になれます。)


もち蔵の胸にさりげなく「万有引力の法則」の公式が描きこまれています。

映画『たまこラブストーリー』では人と人とが互いに惹かれ合う想いの形を「万有引力の法則」になぞらえ、ニュートンの格言、月、リンゴ、引力と斥力、落下と上昇、バランスポイント・・・といったメタファーを作中にふんだんに盛り込んでいましたが*11、そのコンセプトはここでもしっかり引き継がれていました。


これは一生の宝物です。ありがとうございました!


(2015/11/14 記)

*1:法人設立は1985年7月12日です。

*2:CASIOの腕時計データバンクのこと。当時のモデルはCA-50

*3:山田監督はなぜか旧ソ連の映画監督セルゲイ・パラジャーノフの名前を思い浮かべたようですが、これは間違い。パラジャーノフについては以前こちらの京アニのブログで山田監督がコメントしています。

*4:その他、ソフィア・コッポラ監督の『ヴァージン・スーサイズ』『ロスト・イン・トランスレーション』、ルシール・アザリロヴィック監督の『エコール』なども山田監督がインタビュー等でフェイヴァリットとして挙げている映画です。

*5:『男はつらいよ』シリーズでお馴染みの日本映画界の大御所監督。

*6:山田監督が好んで描く被写界深度の浅い映像表現は、このカメラの特性によってもたらされるものが多いのかもしれません。

*7:私にとっては『レコスケくん』の作者でお馴染みの方です。この辺りにも山田尚子監督のルーツが窺えるようです。本秀康さんの公式サイト「おもしろ帝国」はこちら→http://www.recosuke.com/

*8:これもメモを取ったので設定資料に付記された正確な文章を書いておきます。ヘッドシェル「Neconics M44G SHURE」、プレーヤー「Neconics QuARTZ Direct Drive TurhTable System SL-12000MK3D」。いずれも原文ママです。Neconicsは劇中の架空のメーカーでモデルはTechnicsですね。

*9:通学路のマップもそうでしたが、資料上では「うさぎ山高校」でなく「うさぎ山学園」と記されていました。

*10:フォロワーさんの中にはこんな話をされた方もいらっしゃいます。→https://twitter.com/Tenjiq/status/665476046293086209 私も許されるなら山田監督と音楽と映画の話をしてみたかった!

*11:またリンゴはアダムとイヴの食した禁断の果実、月は女性性のシンボルであり、欠けることなく白く輝き続ける満月のイメージは「おもち」へとスライドし、女体の隠喩として描かれます。ここから思春期の男女の性、とりわけ少女の性の目覚めというこの映画に込められたもうひとつのモチーフを読み解くことが可能ですが、それはまた別の機会に。